編集課程の提出用テキスト公開③

「レジデンスで腰を据えて平面作品を制作。国立市公民館で大作展示。 」
いま、とにかくやりたいことです。この企画は青山と国立市公民館を結ぶこと、メジャーな都心へ来た美術の鑑賞者が新宿から特快ですぐにいけるマイナーな地へ足を運ぶ経路を作る試みです。潜在的に眠っている魅力ある無名な都内を嗅ぎつけたことを証明したい。
現代作家活動を続ける私の地元にある「国立市公民館」は私の小学校、中学校、高校の通学路、下校路、友達と遊ぶ道に面していました。少年期、共働きで、ぬるい水とか麦茶しかない家庭だったので、大好きな公民館の冷水器を目当てによく道草しました。社会人になってからしばらくぶりに地元を探検しました。その冷水器はまだありました。国立に暮らし、癌で早死にし、おぼろな面影しかない、早くに立川の偉い自衛官の夫に先立たれた、エネルギッシュで進歩的で文化的で、冷えたスプライトとリポビタンDを出してくれた祖母が指導していた華道教室の弟子を引き連れた展覧会も国立市公民館でひらかれました。
遅くまで開放されている、図書館、ロビー、私は使ったことがないですが集会室は民間のデッサンサークルなどで利用されます。ロビーにNPOが運営する障害を持っている方達が淹れてくれるコーヒー屋があります。地下の音楽室から練習の音が聞こえ、本とコーヒーの酢いにおいがまざります。試験のため家に冷房がないとか騒音で集中できないとかで図書館を利用し、勉強せずにいろんな本をかじり読みしたころの記憶も蘇ります。私の芸術家を目指した種はそんなところに多分ありました。深夜のロビー、ベンチに佇む質素な老市民達が、鳩のように何かを象徴しています。その国立市公民館が愛し守ってきた何かが非常に大切に感じられるます。そのロビーで大作を展示します。個人的かも知れませんが展示空間としてほんとうに魅力のある場所です。外光が入り明るく、天井の高さが4メートル以上で、品格と歴史的な重厚感のあるタイルの壁。高さ180センチくらいのパーテーションを立て、よく書道や写真や絵画等の小品の展示がそこでは良く行われていますが、天井一杯まであるような、美術の大作が飾られたり最大限空間を活かした展示を見ていません。大作展示用の古びた鎖がたれているにもかかわらず。その錆びた鎖を発見した時、私が大作を制作し展示しようとしているのを待っていたかのような錯覚をおぼえ、おもわず凄いと叫びました。優れた現代美術でありながら偉大な公民館が守るものを汲んだ制作をします。生まれ育った記憶のある現場を直感的な表現の触媒にできるのは今回のレジデンスで国内アーティストだけです。
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by wasurerare | 2009-03-02 12:01 | Ikoi_Girl__憩娘
Tomoaki Shibata, Artist from Japan is owner of this home page since 2006.Tomoaki runs own 2 home page. Another is main act. This act: news&blog Another:main.. http://wasurerare.jimdo.com/
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